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2023/11/10記事
【ドライバー不足も解消される?】「モーダルシフト」のメリット・デメリットについて(有限会社ヤマツウサービス)
「モーダルシフト」という言葉を聞いたことはありますか?
これは、トラックなどの自動車によって行われる貨物輸送を、環境への負担が小さい船舶・鉄道へ転換することをいいます。
モーダルシフトを進めることで、次のようなメリットがあります。
・CO2排出量の削減
自動車による輸送よりも、船舶・鉄道のCO2排出量は少ないです。
・道路混雑問題の解消
各地の道路混雑の解消にも繋がります。
・交通事故の防止効果
長距離運転は、ドライバーへの負担がかかるのは確かなため、物理的に交通事故防止に繋がります。
・ドライバー不足の解消
船舶や鉄道は、一度に運べる貨物量が多い上に、必要な人員数は少なくなります。
そのため、拘束時間が長く労働不可が高い長距離輸送に対して、モーダルシフトのメリットは大きくなります。
・物流コストの削減
船舶・鉄道は輸送距離が長くなれば安くなりますので、トラックの長距離輸送で対応していたところは、モーダルシフトによってコスト削減が大きくなります。
とはいえ、もちろんデメリットも存在しています。
・短距離はコスト削減にならない
船舶・鉄道はあくまで、大量輸送・長距離輸送に向いています。そのため、小口輸送が増えている昨今の状況を考えると、モーダルシフトは逆にコストがかかってしまうことになるでしょう。
また、トラック輸送を減らすのも限界があります。
・輸送時間がかかる
船舶・鉄道は運行時間が明確に決まっています。トラックのように自由に動くことができないことと、港や駅での貨物の積替え時間などを考慮すると、トータルの輸送時間がかかってしまいます。
・輸送の手間がかかる
トラック輸送は、長距離輸送にも短時間にも臨機応変に対応することができます。
さらに船舶や鉄道だと、その間に港や駅の利用、貨物の積替えといった手配に関する手間がかかるのが難点です。
・船員不足
トラックドライバー不足があるように、船でも船員不足が顕著になっています。世界的にも船員不足が加速していますので、モーダルシフトだけでドライバー不足を補うというのも難しい側面が出てくるかもしれません。
物流業界は、みなさんの生活に密接に繋がっているからこそ、滞りなく業務が遂行されることが求められます。
その反面、様々な問題を抱えているのも否定できないのが正直なところですが、それぞれの会社ができることを積み重ねていますので、物流業界のことにも関心を持っていただけると幸いです。